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【NoMapsレポート】札幌”インサイドセールス”拠点構想

【NoMapsレポート】札幌”インサイドセールス”拠点構想

北海道・札幌を舞台に、カンファレンス・展示・イベント・交流・実証実験などを展開し、クリエイティブな発想や技術で、次の社会・未来を創るためのコンベンション『NoMaps』。過去、STARTUP CITY SAPPOROでも取材させていただきました!2020年はそのNoMapsとSTARTUP CITY SAPPORO事務局が連携し、8つのオンラインカンファレンスを実施いたしました。
本レポートでは、NoMaps3日目、10月16日(金)14:00〜14:00で行われた『札幌”インサイドセールス”拠点構想』のトークセッションレポートをお届けいたします!
偶然にもUターン・Iターンで札幌に来た3名が、東京との比較をしながら「なぜ札幌なのか?」「なぜインサイドセールスなのか?」と語っていきます。いつか帰りたいと思っている北海道出身のビジネスマン、新しいことに挑戦したいと思っている北海道の企業の方にぜひ読んでいただきたいレポートです!

登壇者プロフィール

上田 恭兵
スマートキャンプ株式会社 ISM本部 本部長 (北海道支社長 兼任)BPO大手のコンタクトセンターに入社し、新規コンタクトセンター案件の立ち上げを多数経験。その後、大手人材系企業のグループ会社へ拠点立ち上げメンバーとして入社。コンタクトセンターのマネジメントや組織体制の構築に携わる。
2019年11月にスマートキャンプに入社。インサイドセールスマネージャーの役割を経て、2020年3月に北海道支社長、4月より現職。
https://smartcamp.co.jp/

平野 龍一
株式会社マネーフォワード 事業推進本部 本部長 兼 InsideSales本部 本部長
一般社団法人北海道ITソリューション協会 代表理事
一般社団法人北海道M&A協会 理事
1981年高知県生まれ。公務員、ベンチャー企業(総合マーケティング会社)取締役、東証一部上場企業を経て、2016年株式会社マネーフォワードに入社し、北海道に移住。2018年InsideSales本部を札幌に設立し、全国の中小企業を対象にインサイドセールスを行う。
https://corp.moneyforward.com/

モデレーター

大久保 徳彦
株式会社POLAR SHORTCUT 代表取締役CEO
1985年北海道帯広市生まれ。慶應義塾大学法学部卒。
ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)にて、プロジェクトリーダーとして多くの新商品企画や新規事業推進プロジェクトに従事。その後、動画制作のスタートアップ企業 Crevo株式会社にて、経営企画・人事・財務・新規事業開発領域を組織のNo.2として統括。伊藤忠テクノロジーベンチャーズ等から3.4億円の資金調達を実行。北海道の成長産業支援をテーマに2020年4月に株式会社POLAR SHORTCUTを設立。
https://corp.polarshortcut.jp/

対面営業よりも教育しやすい!?インサイドセールスとは?

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
まずはインサイドセールスとは何か教えていただきたいです。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
インサイドセールスとは「非対面営業」のことで、zoomなどのビデオツールや電話、チャットツールを使った営業手法です。インサイドセールスで何をやるかというと、見込み顧客の獲得、商談、契約など様々で、全て内勤で行っています。新型コロナウイルスの感染拡大によって、テレワークが浸透した2020年3月頃から特に注目が高まっていると言えます。
メリットは大きく2つあります。
1つ目は役割分担による効率化が出来ることです。
見込み顧客獲得、商談創出、契約獲得などの役割を分担することで各プロセスの生産性を高めることができます。
2つ目は、WEB商談による効率化です。
商談を行うための移動がなくなり、今まで移動に使っていた時間を別業務に充てられます。また、新型コロナウイルスの影響を受けているような特殊な状況下においても、営業活動を継続的に行うことが出来ます。
元々インサイドセールスは、アメリカで主流でした。アメリカは広く移動時間が長いため非対面営業が進んでいましたが、いま新型コロナウイルスの感染拡大の影響で注目されています。

株式会社マネーフォワード 平野氏
マネフォワードも2018年くらいからインサイドセールスを積極的に行っています。
当社はサービスを全国的に広めていきたいのですが、全都道府県に支社を置くのは難しいので、効率を考えてもインサイドセールスを活用すべきだと思って力を入れています。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保
インサイドセールスを導入する具体的なメリットはありますか?

スマートキャンプ株式会社 上田氏
私たちはインサイドセールスの代行事業をやっているんですが、一番のメリットは効率です。訪問型の営業だと、移動時間を考えると1日でできる数は限られてきますよね。非対面(電話やzoomなどのオンラインツール)の営業活動だと移動時間がまったくないので極端な話、倍くらい商談できちゃうんです。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
前後の時間短縮できますよね。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
あとは場所を選ばずに仕事が出来るのはメリットだと思います。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
リモートワークでも仕事ができるっていうことですね!
逆に、営業が非対面に、働く場所もオフィス常駐から家に変わることで、新しく入った営業に対する教育や研修が大変な気がします。そこはどうなんでしょうか?

株式会社マネーフォワード 平野氏
私は39歳なので、ごりごり対面営業をやってきた年代です。対面営業のときの教育って、その頃はOJT中心で、上司のスタイルによって身につくものが違っていたと思うんです。それって、型ができにくい、ということですよね。
弊社ではインサイドセールス時に分析もできるツールを使っています。会話を録音して全てテキスト化されたり、口癖や話し方の特徴など自分の商談を分析し、傾向を掴むことができるんです。
そうすると、トップセールスマンがどういう商談をしているのか分かるので、それを型にすることができます。つまり新入社員にトップセールスマンの型を共有できるようになるんです。実はインサイドセールスのほうが教育しやすい面があるかも知れません。
それに、営業は量が大事で、やがて量が質に転換していくものです。インサイドセールスは移動がないため量もこなせます。そういう視点でも質の高い営業マンが生まれますよね。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
非対面では営業のレベルを上げやすくなったんですね?

株式会社マネーフォワード 平野氏
上げやすくなりました!
お客様の非対面に対するハードルは元々高かったのですが、新型コロナウイルスでかなり低くなりました。非対面を許容してもらえるようになったので、非常にやりやすくもなりましたね。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
インサイドセールスのタイミングはコロナがあって加速したんですね。
実際お二人はマネジメントをやられていますが、リモートワークやオンラインで営業していく中で、マネジメントのコツとかありますか?

スマートキャンプ株式会社 上田氏
空気感が分かりにくくなるので、細やかなコミュニケーションは大事にしています。いまトライアルで試していますが、ウェルサンというSlackのチャットツールでモチベーションが可視化されるものを取り入れているので、デジタルに状況の変化を見ながらもメンバーに細かな声がけをしています。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
モチベーション・マネジメントを気にしているんですね。

株式会社マネーフォワード 平野氏
リアルだと調子悪いとかだと気づけますが、インサイドセールスかつリモートワークになってしまうと、社員が見えないのでかなり気になります。そこを解決できる仕組みが大事ですよね。
マネーフォワード北海道支社のインサイドセールスは完全にリモートにしているんです。急に会えなくなってしまったので、朝夕zoomで繋いでいたり、メンバーとの1on1を月一回していますね。もう半年くらい会ってないので、対面は大事だとは思います。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
そうですよね。僕も細かいコミュニケーションが重要だと思っていて、数十名を見ているので週1回の1on1をやっています。感情の動向をすぐに気付けるように意識していますね。

コールセンター従事者が多い札幌にインサイドセールスの可能性

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
お二人は東京に本社、札幌に拠点がある会社ですが、地方に拠点を置くことになった設立の経緯や、地方に拠点を構えるメリットを教えてください。

株式会社マネーフォワード 平野氏
我々は2016年に支社ができました。当時は対面セールスをやっていて、2018年インサイドセールス本部を立ち上げたんです。
札幌はコールセンターが非常に多く、コールセンターの従事者も多いんです。その理由としてよく言われるのが人件費やオフィスが安いので固定費が安く抑えられる、ということです。それ以上に、コールセンターで働く人が多い=コールセンター経験者が非常に多い、特にマネジメントの経験者も多くいるということです。だからこそ、コールセンターの経験を活かせるインサイドセールスをやるには札幌がいいと思っています。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
インサイドセールスの代行事業で北海道支社を立ち上げていますが、委託部分でコストメリットを出すために札幌を選びました。
札幌のコールセンターはカスタマーサービスのほうが多いので、ビジネスマナーが整っているし、電話での仕事に対する抵抗感がない方が多いようです。
現状、札幌ではインターンできる職場が少ないので、インターン雇用の機会を作ろうとしています。なので、大学生に向けて採用活動も行っています。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
大学生を活用するのは戦略的にありですか?

スマートキャンプ株式会社 上田氏
個人的には、「北海道に仕事先があるので北海道に留まる」という選択肢を学生に持ってもらいたいと思っています。それに、インサイドセールスは振り返りの回数が多く、経験値をたくさん詰めるので、学生にも合う職種でもありますね。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
コールセンターという北海道の強みとの相性が良かったからスタートした話でしたが、実際に拠点を設けたあとに感じたギャップはありますか?

スマートキャンプ株式会社 上田氏
良い面は、素直な方が多く、チームとして成果を出すという考え方の人が多い気がします。チームでどうしたら成果が出るだろうと考えるなど、協力的な人が多く助かっていますね。

株式会社マネーフォワード 平野氏
同意です。素直さは成長する上でとても大事な要素ですよね。
私も良かったことですが、札幌に来る前は「そもそも北海道で仕事するって大丈夫かな?」って思っていたんです。実際に回りからは「冬は大丈夫?」と心配されたりしました。でも住んでみると冬の室内とっても暑いし、雪での遅延は地下鉄だとほぼ無いですし、会社の運営はすごくしやすかったです。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
北海道出身って話をすると、東京では「雪とか冬とか大変だよね」と言われるんですが、札幌市内のマンション住んでいたら雪かきもしないですし、地下街を歩いていたら寒くもないですもんね。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
住みやすさは本州と変わらないですよね。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
様々なことがオンラインで完結するようになり、「東京にいる意味」をまさに問い直されていると思います。これから地方に人が動いていく流れがあるだろうと思いますが、一方で札幌にビジネス人材がいないという話をよく聞きます。札幌のビジネス人材を増やし、札幌でのビジネスを活性化するにはどうすれば良いと思いますか?

スマートキャンプ株式会社 上田氏
東京と札幌を比較して違いを感じるのは、新しい情報があまり入ってこない気がしています。なので、私がやれることとしては、情報を発信していくことがとても大事だと思っています。北海道でこういう企業がこんな新しいことをやっている!と発信していくことで、東京からのUIターンを検討している人が来てくれるかも知れないですよね。自社の中で新しいことに挑戦できる仕組みを作って、北海道出身の方に良いビジネス人材になってもらうためにチャレンジできる環境を整えていくことは、北海道支社としてやっていきたいと思います。

株式会社マネーフォワード 平野氏
大久保さんもUターンですよね?

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
逆質問ですね(笑)私もUターンです。
東京に多くの北海道出身者がいますが「札幌は住むにはめちゃくちゃ良い、だけどいい仕事がない」と思っていて、結局ほとんどの人がUターンしないんですよね。
札幌に求人がたくさんあっても、東京でバリバリ活躍している人とっては給料の条件に合わないとか、自分の経験してきた職種がないとか、転職しようと思うと条件に合わないんですよね。
個人的には、転職ではなくフリーランスや起業の道を選択してUターンするのがいいんじゃないかと思います。スタートアップが少ない札幌は起業をする上でブルーオーシャンだと感じています。
他にも、北海道にある新しい働き方や発想を持つ、東京本社ベンチャーの支社に転職する、という手段はありますよね。

株式会社マネーフォワード 平野氏
僕が札幌に移住した理由は、「嫁ターン」なんですよ。妻が札幌に戻りたいから私も妻に付いて行った形になるのですが、当時東京で一緒に働いていたメンバーからは「仕事ないんじゃない?」「スキルがもったいない」って言われたんですね。もったいないって違うんじゃないかと思いましたし、場所によって人が持つスキルに差が出るというのは変だなと思ったんです。支社のあり方も問われているなと思うんですが、北海道から仕事を作っていくという考え方でビジネスに向き合っていくのが大事だと思います。
来て思ったのは、ビジネスの面でもお客様が非常にいい人たちばかりだし、やりがいもありますし可能性もたくさんあると思っています。来てよかったとすごく思ってます。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
「支社のあり方を見直す」「仕事をつくっていく」というお話がありましたが、会社組織に属していながら自分で仕事を作るとはどういうことか教えてください。

株式会社マネーフォワード 平野氏
2018年は弊社がインサイドセールスを立ち上げ、『マネーフォワードクラウド会計』などがリリースしたタイミングでした。無料登録した人に対して有料登録してもらう目的のインサイドセールスです。メンバーに伝えたのは「ここでインサイドセールスが立ち上げれば、他の部署からニーズができる。つまり仕事を取りにいける」ということです。結果、北海道のインサイドセールス本部は、社内のいろんな部署から依頼が来ていて、新しい仕事は自分たちで成果を出しながら作っていくのが大事だと思っています。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
私たちは北海道支社を独立させたいと思っているので、道内の仕事を作る取り組みをしています。「インサイドセールスの地方といえばスマートキャンプ」と思ってもらえるような情報発信、ウェビナー実施など広報に力を入れています。
一方で代行事業をやっていますが、そのお客様は皆SaaSなど最先端のサービスを作っている会社。北海道でも最先端を学べる、仕事が入ってくるので最先端の勉強もできる場所だよというアプローチをしていきたい。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
自分たちで新しいことに取り組んでいく場合、地場の企業や行政と連携をしていく必要があると思うのですが、二人はどう思っていますか?どんな取り組みをしていきたいですか?

株式会社マネーフォワード 平野氏
連携していくのはとても大事だと思っています。スマートキャンプが2019年2月に北海道拠点を立ち上げたときには、情報交換し合いました。
札幌市や商工会議所なども積極的に民間企業やスタートアップを応援してくれていますよね。手を取り合って、北海道を盛り上げていきたいと思っています。このNoMapsもそういう取り組みですよね。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
連携という意味では、地場の企業でインサイドセールスへの取り組みやオンライン営業をやっている企業様と知り合って、その情報を発信していきたいと思っています。
現在、ハローワークと協力を考えていて、雇用の創出をしていきたいと思っています。インサイドセールスは非常に学びが多く、その機会を提供するのは使命だと感じていますね。

株式会社POLAR SHORTCUT 大久保氏
札幌市は、STARTUP CITY SAPPORO、行政や大学の期間が積極的に民間を支援していこうという気持ちに溢れているというのは感じるところです。
最後に、お二人から一言お願いします。

スマートキャンプ株式会社 上田氏
スマートキャンプは北海道支社でインサイドセールスの代行事業をメインで行っています。インサイドセールスに興味をお持ちいただけるのであれば、弊社にご相談ください。

株式会社マネーフォワード 平野氏
今後対面のセールスよりもインサイドセールスが注目を浴びていくと思っています。我々の取り組みに関して興味がある方はオフィスをご紹介することも可能です。北海道はすごくポテンシャルのあるエリアなので、インサイドセールスにこだわらず北海道でチャレンジしていただきたいと思います。