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【J-Startup HOKKAIDO インタビュー】株式会社ランドスキップ

経済産業省北海道経済産業局とSTARTUP CITY SAPPOROが共同で取り組んでいる、J-Startup HOKKAIDO。北海道発でグローバルな活躍を目指すスタートアップ企業を選定し、支援をすることで、スタートアップの飛躍的な成長を後押しするプロジェクトです。
そのJ-Startup HOKKAIDOに選定された、25社(2021年6月時点)に及ぶ企業をご紹介いたします。

1社目は、株式会社ランドスキップ代表取締役 / CEO、下村一樹さんにお話を伺いました!

株式会社ランドスキップ(LandSkip Inc.)
代表取締役 / CEO
下村 一樹(しもむら かずき)

1987年生まれ、北海道札幌市出身。北海道大学を卒業後、アップルコンピュータに入社。コンサル会社役員を経て、2015年6月(景観の日)、ランドスキップを創業。X-Tech Innovation 2016 最優秀賞、EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2018 北海道代表。

どんな会社で、どんなサービスや商品を提供(開発)していますか?

メインの事業は、『風景を切り替えるデジタル窓』と、それに対応する『風景の配信サービス』です。窓がない室内に限りなくリアルな風景を再現することができます。オフィスの会議室、病院の待合室、ホテルのエントランス、リビングやお風呂など、設置場所は様々です。

例えば、人工透析を行う部屋には、デジタル天窓を設置。青空や木漏れ日、夜空を映し出し、長時間横たわる患者の精神的な負担を減らします。流れる雲や小鳥のさえずりなど、視覚と聴覚から自然を体感できる空間になりますね。

▲壁から天井にかけて広がる景色。天井は新製品のデジタル天窓「Window Sky」

リモートワークで小さく区切られたスペースで仕事をする機会が社会的に増えましたが、そこに小さな飛行機の形をしたデジタル窓を設置すると、たちまちファーストクラスで仕事をしている感覚を再現することができます。ちょっとした旅行気分も味わえますね。

▲デジタル飛行窓「Sky Scape」雲を抜けて飛び上がり、上空からの夜景も楽しめる。

現在は家にいなければならない時間が増えたことにより、個人向け商品の提要もスタートする予定です。このように、風景を求めている人に対して、風景を提供することで、「風景の流通」を目指している会社です。

▲個人向けデジタル窓「Lifestyle Window」。世界の風景が日替わりで配信される。

―なぜそのサービスや商品を提供(開発)したのでしょうか?理由をお聞かせください。

私は生まれも育ちも北海道、就職で初めて東京に行きました。どうせ働くのだからと、会社から近くにあるマンションを適当に選びましたが、いざ住んでみると、窓から見える景色に愕然としました。北海道で当たり前に見てきたような美しい景色が見えるはずもなく、風景がないと気持ち的に落ち込み、閉塞感を感じることを知りました。

そこからモニターを買って風景を流してみたり、プロジェクターで部屋に投影してみたり、木の枠をつけてみたり、縦画面にしてみたり…自分が欲しかったので、試行錯誤を重ねたのがきっかけです。

▲創業前に自作した試作品のひとつ。プロジェクターを活用するアイデアもあった。

会社化したのは、ビジネスの勝算があったからではなく、単純に自分が欲しいものだと思ったからです。自分でプログラミングを勉強しながら風景を配信するシステムづくりをしつつ、風景の日に起業したかったので、6月1日(景観の日)に起業し、そこから半年くらいして実現方法や目処が立ったような状態でした。

▲初めての事例事例となるオフィスに導入した4枚のバーチャルウィンドウ。

―提供(開発)しているサービスや商品のアピールポイントを教えてください。また、そこに至るまでの苦労などありましたら併せて教えてください。

「限りなくリアルに風景を再現する」ということに徹底的にこだわっています。それが、LandSkipの強みです。

「限りなくリアル」というのは、とにかく美しい映像が必要です。解像度は設立当初から4Kにこだわり、8Kを撮れるようになった2年前から8Kを、去年からは12Kに取り組んでいます。

12Kなどは非常に高解像度な映像のため、画質を劣化させずに複数の画面に跨いで表示することができます。だからこそ、複数画面に分割し、同時再生が可能となるのです。

▲4K画質を横3枚つなげて12K風景を流した事例。超パノラマで北海道の景色が広がる。

そして、利用者の観点から映像の切り替えコストがゼロに近いのが強みです。シーズンごとに内装を変えるのは大変ですが、弊社の商品であれば映像を切り替えればOKです。だからこそ風景の数が重要になりますが、飽きずにずっと見ていられて、癒やされ続ける風景を提供できるよう、4Kは4000本以上の風景、8K300本以上、12K50本以上もあります。

▲様々な設置場所に広がる風景は、季節に合わせて毎月新しく更新される。

―今後の会社の展望や、ビジョンを教えてください。

「あなたの見たい風景、LandSkipに全部あります」を実現したいです。

現在は、比較的オフィスのエントランスや病院の待合室など、公共性の高い場所に設置されることが多いので、誰が見てもきれいな海や山などの景色の割合が多くなっていますが、これからは、個人の心に刺さる景色を用意していきます。例えば、幼い頃に遊んでいた公園や、いつか行ってみたいと思っていた場所など、「美しい」だけでなく、「懐かしい」や「憧れ」など、バリエーションを増やしていきたいです。

そして、風景は毎日、毎時間、表情が違います。晴れている日だけではなく、雨も曇りもあって、だからこそ毎回感動します。そこでLandSkipは、限りなくリアルな風景を、リアルタイムに配信していくことにしました。

2021年3月には千歳市と連携をし、千歳市の観光景勝地である支笏湖の高画質ライブ配信を開始しました。このように、日本各地の風景をリアルタイムでどんどん配信していきます。

▲支笏湖の365日24時間ライブ配信。感動させるクオリティでの配信画質を実現。

―お知らせしたいことなどあれば(登壇イベントや採用など何でも構いません)

LandSkipでは、さまざまな業界・企業のパートナーと連携しながら、ニューノーマル時代の新しいライフスタイルの提案を行う「WINDOW ALLIANCE」を発足しました。様々な業種や業界の企業とパートナーシップを組み、デジタルウィンドウを通した新しい協業に取り組みませんか?

WINDOW ALLIANCEにご参画頂いたパートナー企業には、デジタル窓の優先納品と先行販売、デモコンテンツの無償提供、限定コンテンツの配信、LandSkipによる技術支援やクリエイティブ提供を予定しています。

例えばECで食べ物と風景を一緒に届けて、あたかもその場所に行ってその場所のものを食べているような状況をつくるなど、新規事業にも取り組みたいと考えています。

事業連携や人材採用も絶賛募集中です。新しい可能性を感じていただける企業さま、そして「風景の流通」を目指してみたい皆さま、ぜひLandSkipにお声がけください!

▲LandSkipが発足したデジタル窓の協業スキーム「WINDOW ALLIANCE」

株式会社ランドスキップ
私たちは「風景の流通」に取り組み、 風景配信、バーチャルウィンドウ、デジタル空間演出により、だれもが心癒される世界を実現します。
ホームページ:https://landskip.co.jp/
問い合わせ先:hello@landskip.co.jp