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北海道は大学発ベンチャーの聖地!?おさえておきたい、4つの施策!

北海道は大学発ベンチャーの聖地!?おさえておきたい、4つの施策!

実は北海道って、全国有数の研究・教育機関設置エリアということを知っていましたか?これからの北海道・札幌からのイノベーション創出を考える上では、この恵まれた環境を活かし、ベンチャー企業と研究・教育機関との連携を進めることが重要となってきそうです。

 今回は、北海道における産学官連携の推進やベンチャー支援に係る施策を進めている、経済産業省北海道経済産業局 地域経済部産業技術課産学官連携推進室様にお話を伺いました。

年々増えている「大学発ベンチャー」に注目

 ”北海道の大学発ベンチャー”は、当省にて公表している「平成30年度産業技術調査事業(大学発ベンチャー実態等調査)」によると75社となっており、年々増加傾向にあります。実態はもう少し多いと思いますね(※1)。私たちもビジネスプランコンテストなどの各種施策を通じて、大学発ベンチャーの増加を実感しています。

 大学別では、北海道大学発のベンチャーが50社で全体の3/4を占め、次いで、小樽商科大学の12件、北見工業大学5件となっています。

※1この統計は調査対象機関(大学・高等専門学校、承認TLO(技術移転事業者)、都道府県、インキュベーション施設)の回答ベースであるため

おさえておきたい4つのベンチャー支援

 産学官連携の促進やベンチャー支援に関しては、大きく分けて4つの施策を展開しています。1つ目は『NoMaps NEDO Dream Pitch with 起業家万博』、2つ目は『戦略的基盤技術高度化支援事業(以下 サポイン事業)』、3つ目が『地域新成長産業創出促進事業費補助金』、最後に今年度開始の『オープンイノベーション促進のための取組』となります。

『NoMaps NEDO Dream Pitch with 起業家万博』

 『NoMaps NEDO Dream Pitch with 起業家万博』は、具体的な技術シーズ(※2)を基に起業して事業を拡大させたいと考えている起業家や研究者などを対象とした、ビジネスプランコンテストです。2019年度までに4回開催され、延べ46チームが参加しているのですが、特徴として①大学発ベンチャーの多さ、②多様性による北海道発の新ビジネス発信 、だと思っています。

『NoMaps NEDO Dream Pitch with 起業家万博』 の様子

 ①については、今年度は登壇・発表した14社中6社(含:昨年度優秀チーム)が北海道の大学発ベンチャーとして出場しているんです。私たちも道内のベンチャー支援機関と連携しながら参加企業の掘り起こしは行っていますが、大学発ベンチャー側からの積極的な参加も多くなってきましたね。

 ②に関してですが、実は”参加資格を道内の企業に限定していない”ため、『面白い事業・企業を北海道から発信していく』ことが可能になります。だからこそ、道外の企業や産業支援機関、金融機関、ベンチャーキャピタル、研究・教育機関などに対し、北海道に目を向けてもらうことを目指しているんです。

 このビジネスプランコンテストから、我々の支援メニューの一つである サポイン事業につながっているケースが多いんです。例えば、昨年度優秀チームの2社が、今年度のサポイン事業申請・採択されています。

 それに道外からの参加企業が、北海道に本社移転するケースが数社あります。理由としては、「コンテストをきっかけに北海道の支援機関とネットワークができたうえに、支援体制も充実しており、事業環境も良いので移転を決めた」とのことでした。コンテストを通じて、広くネットワークを構築し、投資家や金融機関からの資金調達に成功して事業を加速させている企業も数多くいます。

※2:新規事業創出をする上で必要となる技術。顧客への製品・サービス提供の「種」。 

『サポイン事業(戦略的基盤技術高度化支援事業)』

 サポイン事業は、ものづくり基盤技術を持つ中小企業を支援する施策です。研究開発から販路開拓までの取組の支援を行えるので、ベンチャー企業と研究機関が連携して申請するケースも多いんです。

 今年度は、当局管内で6件が採択されました。大学やベンチャー支援機関、企業へのご案内、そしてNoMaps NEDO Dream Pitch with 起業家万博などの機会を通じて、サポイン事業のさらなる利用促進を図っていきます 。 

「地域新成長産業創出促進事業費補助金」

  公設試験研究機関や大学などに対して、先端技術に係る設備(試験・評価機器など)などの導入や、人材育成に関わる取組などに経費を補助しています。その支援(補助)を通じてイノベーションが創出されたり、生産性向上に繋がったり、企業との共同研究などに繋がったりすることが目的です。オープンイノベーション・プラットフォームを構築し、地域経済の活性化を図るもので、平成28年から始まりました。今年度補正でも予算計上され、現在公募が開始されています。

 北海道からはこれまで合計3件採択されており、この補助金を通じて、さらなる地域企業の技術力向上や新事業展開、共同研究につながることが期待されます。

オープンイノベーション促進

 昨年12月に「オープンイノベーションチャレンジピッチ in 北海道」を開催しました。当局としては初めて、オープンイノベーションを切り口に大手企業自らが技術ニーズを発信するイベントです。狙いは、異業種・異分野から技術やノウハウなどを取り入れ新事業展開につなげるオープンイノベーションの道内促進で、先進取組事例発表や外部連携意欲の高い大手企業からの技術ニーズ発信、個別相談会を行ったんです。当日は、私たちの予想を上回る参加者数(約150名)となりました。

「オープンイノベーションチャレンジピッチ in 北海道」 の様子

 どの企業も道内企業に対し高い評価をしていました。元々は道外企業と道内企業のネットワークを構築することが目的でしたが、個別相談会で進展が見られたものもあり、今後は具体的な連携につながっていってほしいと思っています。連携が進むようであれば、関係機関とも協力しながら、支援をしていくつもりです。

 来年度の「オープンイノベーションチャレンジピッチ in 北海道」の開催に向けて、アイデアを温めている段階ですが、さらなる外部連携意欲の高い大手企業招聘や、札幌以外での道内開催、特定テーマでの開催などを検討しています。また、道内外企業への地道なPRとともに、道外の支援機関との連携も進めていきます。

 札幌市では、2019年秋から、札幌や北海道でのスタートアップエコシステムの構築、人材育成を目的としたプロジェクト「STARTUP CITY SAPPORO(SCS)」がスタートしていますよね。道内における産学官連携やベンチャー企業支援は、他機関との連携を通じて我々も推進してきました。今後は、SCSとも連携を密にしていき、北海道・札幌がスタートアップのプラットフォームとなるように努めていきたいと思います!