
札幌から世界に通用する人材を―5ヶ月に及ぶエンジニア育成プログラム『STAND OUT』参加者募集中!
札幌市から、世界に通用するエンジニアを育成したい――アイデアが採択された5組には、ビジネスの第一線で活躍する一流の技術者や経営者によるメンタリングと、プロジェクト開発支援金の100万円が支給される『STAND OUT』。札幌市みらいIT人材育成事業として初めての取り組みになるこのプログラムでは、現在、アイデアを持つ参加者を募集しています。今回、札幌市経済観光局産業振興部 IT・イノベーション課の松岡伸さんと有城賢二さんにお話を伺いました。
「自らの力でサービスを生み出すことができる人材を発掘し、札幌から世界に通用するエンジニアを育成したいんです」と、松岡さんは話します。
「新型コロナウイルスの感染拡大に直面し、行政や社会のデジタル化の遅れが浮き彫りになりました。その一方で、テレワークのような新しい働き方が浸透したり、AIを使った3密回避をはじめとする感染防止対策、オンラインによる医療、教育、エンターテイメントなど、デジタル化で今までになかった価値を生み出すサービスも生まれました。デジタル技術の活用が、これからの経済を前に進める力になっていく。札幌市としても、デジタル化によるビジネスの変革を牽引できる人材を育成したいんです」
札幌市では、2019年度より産学連携体制で若年層向けIT人材育成の取組をスタートしています。小中学生向けプログラミング体験イベント「ジュニア・プログラミング・ワールド」では、2019年には6000人、2020年はオンラインだったにも関わらず4000人の小中学生が参加。20歳以下の高校生大学生向けには、2日間でプログラミングの基礎からプロダクトづくりまで体験できるセミナーを実施しています。そして、今回スタートする『STAND OUT』では30歳以下の大学生、大学院生、社会人を対象としており、小学生から若手社会人までが継続的にITの素養やスキル・能力を身に着ける機会が実現されたのです。

『STAND OUT』実施の背景には、優秀な学生が就職で道外に出てしまうことや、全国的なIT人材の不足を背景として市内のIT企業でも人材の確保育成に悩んでいるという札幌市の抱える課題がありました。
「札幌市には情報系の大学学科・専門学校がたくさんありますが、市内で活躍できる場所が少ないと感じるのでしょう。首都圏に出てしまう人が多いんです。札幌市のIT企業は、首都圏からの下請けの割合が高く、自社独自のプロダクトやサービスの開発や販売を行うところは多くありません。
一方で、札幌市では「札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会」や「STARTUP CITY SAPPORO」などのプロジェクトがスタート。先端技術を用いて社会にイノベーションを起こすような起業がたくさん生まれ、パートナーの事業会社が増え、それをサポートする機関が充実するなど、確実にエコシステムが動き出しています。
だからこそ、そうした力を結集し、『STAND OUT』を通して、自分でサービスを生み出せる人材を生み出すことで、札幌の持続的な成長の原動力にしていきたいと考えています」

『STAND OUT』はただのプログラミングのスキルを学ぶプログラムに留まらず、様々な業界の第一線で活躍する経営者にもメンタリングをしてもらえるのも特徴の一つです。単純に技術を極めるだけではなく、世の中のニーズを把握し価値あるサービスを作るためには、ビジネス的な感覚を持ち合わせることが重要です。採択された5組には、2名のプロジェクトサポーターが技術とビジネスの両面からサポートに入り、3ヶ月間かけてプロトタイプを制作していきます。
「ゆくゆくは、『STAND OUT』卒業生が、将来プロジェクトサポーターとして戻ってくる。STAND OUTコミュニティを作り、札幌にデジタル・イノベーションのエコシステムを生み出していきたいんです」
9月30日にエントリー締切り後、10月4日に結果発表。ここで、10組に絞られ、1ヶ月間かけてアイデアをブラッシュアップしていきます。10月30日にアイデアのプレゼンテーション審査があり、5組が採択されます。採択された5組がDemoDayに向けてプロトタイプを制作し、開発支援金100万円の支給が受けられます。

3ヶ月間でプロトタイプを制作する必要があるので、ある程度のプログラミングスキルは必要となりますが、手厚いサポートもあり、最大5名までのチームでの応募が可能なため役割分担をして臨むのも良いかもしれません。参加費は無料。札幌市内在住または札幌市内へ通勤、通学する30歳以下の大学生・大学院生・社会人が対象です。
最後に、札幌市松岡さんと有城さんよりコメントを頂きました。

有城賢二さん(写真右)
「このプログラムにふさわしい最高のプロジェクトサポーター陣に集結いただきました。100万円の支援金もありますが、サポーターとのコネクションができるだけでもお金以上の価値があると思います。STAND OUTとは、卓越する・際立つという意味。尖った方のエントリー、お待ちしております!」
松岡伸さん(写真左)
「何よりも大事なのは、解決したい課題、作りたいプロダクトやサービスがあること、そして情熱だと考えています。最高のサポーター陣、STARTUP CITY SAPPOROはじめ関係機関と連携し、皆さんのチャレンジを全力でバックアップします。世界を変えるアイデア、熱意溢れる提案を期待し、皆さんのチャレンジをサポートできることを楽しみにしています。ぜひ提案書を書いて、一歩を踏み出してみてください。」
STAND OUT 実施スケジュール
2021年9月30日:申し込み締切り
実現したいITプロジェクトのアイデア記入し、エントリーしてください!
そのアイデアを審査委員会において、独自性、革新性、イノベーション創出の可能性などの観点から審査し、10組が選抜されます(一次選考)。その10組にはそれぞれプロジェクトサポーターがつき、約1ヶ月かけてブラッシュアップしていきます。
2021年10月30日:二次選考
プロジェクトサポーターと一緒にブラッシュアップしたアイデアをプレゼンし、5組を採択者として決定する場です。
採択された5組は、ここから3ヶ月かけて自ら提案したITプロジェクトの開発、プロトタイプづくりに入ります。その間、技術領域・ビジネス領域それぞれ1名ずつのプロジェクトサポーターがしっかりサポート。2月のDemoDayに向けて、開発を進めていただきます。
2022年2月12日(予定):DemoDay
採択者5組による、最終制作発表会が行なわれます!
プロジェクトサポーター陣6名の紹介
G’s ACADEMY Founder デジタルハリウッド株式会社 執行役員 児玉 浩康 氏(Hiroyasu Kodama) | |
さくらインターネット株式会社代表取締役社長兼CEO 田中 邦裕 氏(Kunihiro Tanaka) | |
サツドラホールディングス株式会社代表取締役兼CEO 富山 浩樹 氏(Hiroki Tomiyama) | |
株式会社MILE SHARE代表取締役社長 森田 宣広 氏(Nobuhiro Morita) | |
北海道IT推進協会 会長 エコモット株式会社 代表取締役 入澤 拓也 氏(Takuya Irisawa) | |
AWL株式会社取締役CTO(弁理士) 土田 安紘 氏(Yasuhiro Tschida) |
応募について
参加費
無料
対象
札幌市内在住または札幌市内へ通勤、通学する30歳以下の大学生·大学院生,エンジニア等
募集定員
なし。
1次選考で10組、2次選考で5組に選抜されます。
エントリー
2021年9月30日
応募フォームより、ご応募ください。
注意事項
エントリーの際は必ず下記「公募要領」をご確認の上お申し込みください。
説明会のお知らせ
『STAND OUT』では、参加を検討されている方に向けての説明会を開催いたします。
説明会の参加はこちらから。