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リードエンジニア発掘・育成プログラム「STAND OUT」の参加締切が迫る!

最終審査を突破した最大5組にプロジェクト開発支援補助金100万円を支給し、ビジネス面・技術面それぞれで一流のプロジェクトサポーターが伴走するSTAND OUTが、今年も始まります!昨年の応募は全部で8チーム。その後、一次審査で5チームに絞られ、約3ヶ月間のメンタリング期間を経てDemoDayを迎えました。

『STAND OUT』の特徴は、

  1. 最終審査を通過したチームには、札幌市から開発支援補助金100万円が支給されること
  2. 3ヶ月間でプロトタイプを自分で作り上げること
  3. ビジネス面・技術面での一流プロジェクトサポーターが約3ヶ月間メンタリングしてくれること

この3点です。

1.最終審査を通過したチームには、札幌市から開発支援補助金100万円が支給

8月24日の申し込み締め切り後、一次審査を経て9月3日に選抜された10組が発表されます。選抜された10組は、メンターのアドバイスを聞きながら1ヶ月間かけてアイデアをブラッシュアップ。10月15日(予定)に最終審査が行われ、10組から5組に選抜されます。選抜された5組は約3ヶ月間かけてアイデアブラッシュアップ・プロトタイプ作成・DemoDay準備を行い、2月に行う予定のDemoDayにて発表するという流れです。
選抜された5組には、開発支援補助金100万円が支給されます。

2.3ヶ月間でプロトタイプを自分で作り上げること

最終審査結果からDemoDayまでの約約3ヶ月、参加者自らプロトタイプを作り上げ、DemoDayでそれを発表します。ある程度のプログラミングスキルは必要となりますが、技術者メンターの手厚いサポートがあり、更に1組最大5名までのチームでの応募が可能なため、役割分担をして臨むことも可能です。

昨年度は、技術に精通したエンジニアもいましたが、プログラミングスクールでプログラムを習ったばかりの方も参加していたので、必ずしも高い技術力が必要というわけではありません。

3.ビジネス面・技術面での一流プロジェクトサポーターが約3ヶ月間メンタリング

STAND OUTはプログラミングのスキルを学ぶプログラムに留まらず、様々な業界の第一線で活躍する経営者や技術者にもメンタリングをしてもらえるのも特徴の一つです。単純に技術を極めるだけではなく、世の中のニーズを把握し価値あるサービスを作るためには、ビジネス的な感覚を持ち合わせることが重要です。採択された5組には、2名のプロジェクトサポーターが技術とビジネスの両面からサポートに入り、約3ヶ月間かけてプロトタイプを制作していきます。

なお、昨年度は「札幌市内在住または札幌市内へ通勤、通学する30歳以下の大学生・大学院生・社会人」が対象でしたが、今年度は年齢の上限を引き上げ、「札幌市内在住または札幌市内へ通勤、通学する40歳以下の大学生・大学院生・社会人」が対象となりました!

▲昨年度のDemoDayの様子

昨年度参加者にインタビュー

昨年度、DemoDayにてオーディエンス賞を見事獲得した月館海人さんと、月館さんのメンターを担当した、合同会社暗号屋の代表を務める紫竹佑騎さんに、お話を伺いました!

月館海斗さん
1994年生まれ、北海道札幌市出身。大学卒業後、江別市の中高一貫校で社会科の教員として就職。退職後、民間企業に務めた後、無職期間を経て2022年1月に株式会社すみかを設立。現在は、STAND OUTでオーディエンス賞を受賞したサービスである、中高生向けオンライン進路相談サービス-canau-をリリース。

紫竹佑騎さん
1986年生まれ、新潟市出身。大学院修了後、株式会社サイバーエージェントにエンジニアとして入社。ソーシャルゲームのフレームワーク開発、ゲーム開発、動画メディア開発を手掛け退職。2017年7月 福岡市に発足した仮想通貨取引所『Mr.Exchange』(運営会社:株式会社ミスターエクスチェンジ)のCTOに就任。2018年8月に同社を退職後、フリーランス活動を経て、合同会社暗号屋を設立。

ー月館さんに初めて会ったときは、どのような印象を持ちましたか?

紫竹さん:

一次審査の前にもメンターをやっていたのですが、最初の印象は、課題感がめちゃくちゃいいと思いました。サービスの内容は穴だらけでしたが、「先生の知ってる範囲でしか子供を指導できない、子供の未来を潰している」という課題は、まさにそうだなと思ったんです。

その時、サービスの解決策としては、中高生と学校のOB・OGをつなぐというものでした。僕としては、OB・OGは良くないなと思っていたのでそれを指摘したのですが、OB・OGのまま一次審査に提出されていましたね…一次審査では月館くんに票が入っていなかったので、僕が入れて二次審査に進むことができました(笑)。

月館さん:

一次審査通過後に、「俺がいなかったら落ちてたよ」と言われました(笑)。紫竹さんからアドバイスをもらい、OB・OGに頼った進路相談は限界があることは分かっていたのですが、どうしたら良いのか分からず、そのまま出してしまったんです。

ー「OBOGに頼ることは良くない」とご指摘されてますが、それはどうしてでしょうか?

紫竹さん:

これは僕の経験にもあるのですが、学生に絡んでくるおじさんおばさんって、優秀な人ではなく、暇な人なんですよね。中高生にとって必要な優秀な人じゃなくて、暇な人が来るって、中高生にとっては不幸ですよね。

かといって、優秀な卒業生は忙しいはずなので、無償で進路相談をしてくれるというのは考えにくいです。優秀で、無償で付き合ってくれるような都合のいい人はいないよね、という話をしました。

そこで、企業案件にしたほうがいいのではないかと提案しました。ビジネスにしていく上で、活躍している会社の社員の方がいいですし、会社にとってはインナーブランディングになりますよね。

▲紫竹さん

ー最初の紫竹さんのフィードバックを受けて、どうでしたか?

月館さん:

キツかったですね…。紫竹さんは、忖度なしでストレートにものを言ってくれる方なので、最初はグサっときたことがありました。でも、指摘してくれる内容は、全て僕自身が向き合わなければいけないことでしたし、何より紫竹さんの覚悟を感じました。

僕以上に紫竹さんが課題感をしっかりと捉えてくれましたし、応援してくれて、「このサービスは、世の中を良く出来る」とも言ってもらえました。そう言ってくれることで、僕自身がサービスのことを信じられたと思います。

いま、企業へ営業に行ってプレゼンをすると、「解像度が高いね」と言われることが多くあります。紫竹さんのメンタリングで、僕自身が見えていなかった世界を見せてもらえたんだと思っています。

ーメンターはメンティーとどんなやりとりをするのでしょうか?

紫竹さん:

僕は最初から、canauの課題が素晴らしいと思っていたんです。当時、自分の事業が忙しかったのですが、それでも可能な限り最大限時間をかけたいと思いました。

基本的には、いま何をしているか確認し、僕からアドバイスをして次回までに考えてきてもらう、といった進め方です。例えば、「なんで自分の会社に入ってくれるかもわからない子供に対してめちゃくちゃ金かけてるの?」という問いかけをし、進む方向を提示し、実際に月館くんが調べたり考えたりします。

ーメンターからみて大変だったことはありますか?

紫竹さん:

ビジネスモデルの参考になるものが見つかるまで、大丈夫かな、と不安でした。やっぱり「これだ!」と思うものが見つかるまでは、「このサービスはダメなんじゃないか?」という思いが拭えず、苦しかったなと思います。

ただ、最後の発表のために情報の整理をし始めた頃は、これは正しく伝われば絶対大丈夫だと思っていました。大変でしたが、やりがいは非常にありましたし、当日オーディエンス賞もいただいて、一次審査で1票しか入らなかったことを考えると、大逆転だと思いました。

ー月館さんにとって、「一皮むけた!」と思えるような出来事はありましたか?

月館さん:

進路指導をOBOGに頼るのではなく、企業の社員にやってもらうことを決めたタイミングです。サービスとして一番大きな転換でした。紫竹さんのおかげですね。

あとは、エンジニアリングに関してです。他の参加者はエンジニアが多く、STAND OUTに応募する直前にプログラミングを始めたような初心者は自分だけだったので、めちゃくちゃ頑張りました。なんとかしなきゃ、なんとかやりきらなきゃ、と思って、発表のギリギリまで作っていました。

紫竹さんはビジネスメンターでしたが、技術メンターにはプログラミングのことをたくさん聞きながらプロトタイプを作りましたね。

▲月館さん

ーやってよかったなと思うことはありますか?

月館さん:

サービスを作りきれた、ということです。

STAND OUTに参加しなくても、なんとなく進めて、それなりに起業までたどり着いていたかもしれません。しかし、STAND OUTでは、3ヶ月というメンタリング期間も決まっていて、ビジネスサイドと技術サイドのメンターもいて、フィードバックをもらいながら作っていくプログラム。スピード感を持って、課題を深堀りし、サービスの一貫性をしっかり考えて取り組めたのは、STAND OUTだったからだと思っています。

僕は、STAND OUT期間に退職して、STAND OUTの支援金100万円で、会社設立と自分の給料を賄いました。起業したい方は、STAND OUTに参加するなら会社を辞めてもいいくらいだと思います。

ーメンタリング期間を通して、紫竹さん自身の気付きはありましたか?

紫竹さん:

実はすごく気付きがあったんです。

月館くんのような、「IT」や「エンジニア」や「スタートアップ」などに全く関係のない方から上がってくる課題が、世の中にはまだまだたくさんあり、その課題は、その人じゃなきゃ生まれてこなかった課題だなということです。

高校生の進路相談に対する課題は、先生じゃなきゃ見つけられなかったと思います。聞いたときは「そりゃそうだよね」と思いました。

さらにその課題へのアプローチとして起業を選択するってとても良いことですよね。それがSTAND OUTの良いところでもあると思います。それぞれの人生のなかで見つける課題がたくさんあり、その課題をきっかけに起業して…世の中が良くなっていくと思いました。だから楽しかったですね。

ーSTAND OUTからスタートしたcanauを事業化してみて、どうですか?

月館さん:

このサービスで日本が変わると、ようやく実感できてきました。

現在、中高生60人くらいが進路相談を受けているのですが、中高生自身が選んだ社会人に、留学のこととか、就職は安定をとるべきか否か、といった相談がされています。もしもcanauで相談しなかったら、その子はモヤモヤを3年間抱えて過ごすことになってしまいます。モヤモヤは選択のストッパーになってしまいがちです。それを解消し前へ進められるのは大きいと思いましたし、次のキャリアで前向きにチャレンジ出来るのだろうなと思いました。

canauが中高生にとって社会を知る機会となり、canauが人生を考えるための一つのツールだと思ってもらえています。これがスタンダートになれば、本当に日本が変わっていくと思います。

ー紫竹から月館さんへ伝えたいことはありますか?

紫竹さん:

メンタリング中は、「canauは、世の中を変える、中高生にとっていいものになる」と伝えてきました。いま改めて伝えるのであれは、ちゃんと中高生の声を聞いてサービスをもっと良くしていってほしいです。全国の中高生がcanauを使って、職業への考え方を広く持てる場所になってくれたら、高校生からも必要としてくれる。canauが、日本を良くしてくれるといいなと思います。

ーSTAND OUTはどんな人に向いていると思いますか?

月館さん:

STAND OUTに参加しなくても起業自体はできたかもしれません。しかし、サービスローンチまで漕ぎ着けられたかというと、それは難しかったんじゃないかなと思います。STAND OUTを通して、サービスの考え方と作り方を学ばせてもらいました。100万円というお金も含めて、多くの支援をしてもらえているので、不安要素を払拭できています。自分以上に真剣に向き合ってくれる人がたくさんいるので、自力での起業に自信がない人こそ、STAND OUTに参加してほしいですね。

応募について

参加費:
無料

対象:
札幌市内在住または札幌市内へ通勤、通学する40歳以下の大学生·大学院生,エンジニア等

募集定員:
なし。1次選考で10組、最終選考で5組に選抜されます。

エントリー:
2022年8月24日まで
応募フォームより、ご応募ください。

注意事項:
エントリーの際は必ず下記「公募要領」をご確認の上お申し込みください。

ライター:SCS事務局

岡山ひろみ

札幌出身、大樹町在住の猫を愛するWEBライター。